15.07.06

園の日常

<仲間あつめ・仲間さがし>

文:長谷川 美枝子

<仲間あつめ・仲間さがし>
帰りの集まりでする、こどもたちの好きなゲームです。同じ仲間に前にでてきてもらい、それを見て、
「この人たちは、何の仲間でしょう⁈」
と考えてもらいます。
「シマシマのふくのなかま!」
「かみのけをむすんでいるなかま!」
といった具合にして遊んでいます。
あるとき、お弁当の時間に同じテーブルに座っていた何人かのこどもが仲間はずれを見つける遊びを始めました。同じテーブルでそれを聞いていたこどもが、だんだん嫌な気持ちになってきたのでしょう。
いつもおとなしい、その男の子が頑張って言いました。
「先生は、いつも、仲間はずれじゃなくて、仲間さがしをしようっていってたよ。」
仲間はずれの遊びをしていたこどもたちが、それを聞いて、顔を見合わせ黙りました。
考えるものがあったようです。
嫌なことがあったときには、ちゃんと自分の言葉で伝えるように、お話しています。
黙っていたり、本当は嫌なのに、作り笑顔をしていたり、また怒っていきなり殴ったりしては、解決にならないからです。
先生は、やがてその子が一人で出来るように援助します。

そうしているうちに、上手に伝えることができる人が増え、やがて大人を頼らずに解決できるこども社会が育っていきます。