学校法人化の進捗をお知らせします
教師養成コース
文:長谷川美枝子
今年2023年は、京都市ーケルン市姉妹友好都市60周年記念の年です。そして日本人初のモンテッソーリ教師となった赤羽惠子がドイツ(ケルン)でモンテッソーリ教師ディプロマを取得してから今年でちょうど60年になります!京都市には本格的モンテッソーリ実践園と全国から毎年160人以上の保育士・幼稚園教諭が集い学ぶ京都モンテッソーリ教師養成コースがあり、その源流はヨーロッパ、ドイツ。ケルン市と実は深いつながりがあり、現在もモンテッソーリ教師たちの交流がつづいています。
赤羽惠子はケルンから帰国後、京都の桂で、東京の梅田で実践し、旧上智モンテッソーリ教員養成コースを経て、京都モンテッソーリ教師養成コースを1973年に創設しました。当初の委員長は鼓常良先生。1979年深草こどもの家の誕生と共に会場を深草へ移し、同時に委員長に就任しました。今年は記念すべき50周年の年です。夏には京都市国際交流会館にて記念講習会を大盛況のうちに終了しました。今年はさらに特別にドイツの先生方をお招きして50周年記念オンライン講習会を開催します。日本語通訳は、デュッセルドルフ独日協会のマイト・ピア智子さんにお願いしました。ピアさんはケルン ラート(Köln Rath)にあるモンテッソーリこどもの家の卒園生で、赤羽惠子先生のモンテッソーリコースの先生だったシェイファー先生(Frau Anni Schaffer) の教え子というご縁です!
講師にドイツモンテッソーリ協会(DMV) 会長のヨアキム・コイパース先生をお招きして、「ドイツのモンテッソーリ小学校 その歴史と実践」というお話をしていただきます。
コイパース先生はカトリック・マリア・モンテッソーリ小学校にて約40年間モンテッソーリ教師としてクラス担任をされました。またその間、校長先生として20年務められました。(ドイツでは校長先生もクラスを持ち現場でこどもたちをみていらっしゃいます!)ご自身もモンテッソーリ小学校育ちで、当時の担任はなんと、モンテッソーリ音楽教育で著名なハンス・ヴィルムス先生。コイパース先生のクラスの様子はドイツの新聞に何度も取り上げられ、韓国ではドキュメンタリー映画にもなりました。現在はドイツモンテッソーリ協会の会長をされています。
モンテッソーリ教育財団の理事会メンバーのお一人であり、モンテッソーリ教育のコンサルタントおよび指導にあたられ、モンテッソーリ教育に関する様々な本を出版されています。特に数学教育実践は魅力的で大変素晴らしいのです!
そんな素敵な実践家の先生のご講演を聞ける素晴らしい機会です‼
コイパース先生の学校は私立ですが、ドイツでは世界でもめずらしく公立の小学校でモンテッソーリ教育が実践されています。ドイツのこどもたちは、毎日どのような学校生活をおくっているのでしょうか?
ご講演の最後には、参加者からのご質問にお答えいただく時間も設ける予定です。是非皆さんご参加ください!参加申し込みはPeatixのページ(以下リンクあり)でお願いいたします。
11月23日(木)には、マリア・クライ アウワースバルト先生をお招きして、日本ではまだあまり知られていないエミー・ピクラー医師による赤ちゃんからの子育てのお話をモンテッソーリ教育と合わせてお話していただきます。お楽しみに!
クライ アウワースバルト先生は、ケルンの隣町にある聖ニコラウスモンテッソーリこどもの家(Dürscheid)にて42年間園長(クラス担任も兼務)を務められました。長年Köln モンテッソーリディプロマコースにて講師(こどもの家)としてご活躍されています。また、宗教教育、フレーベル教育、エミーピクラー教育法に精通されており、これまでに多くの講演会、研修会を企画され、本も出版されています。
*エミー ピクラー Emmi Pikler (1902-1984)ハンガリーの小児科医
第二次世界大戦終戦後1946 年にロッツィ乳児院を設立。子どもが本来持っている能力や長所を生かすためには、子どもの発達の自然法則を探求することがいかに必要かを指摘。こどもの環境を細部まで考え整えることに重点を置く。当時一般に乳幼児に対して行われていた養育が、子どもの自発性を妨げ、表現力を阻害し、動きや姿勢に障害のある依存的で不器用な人間に変えてしまうことを訴えた。ロッツィ孤児院で育ったこどもたちは、やがて養子としてそれぞれの家庭に迎えられた後も、心身共に健康で自尊心が高く安定した精神を持つ大人に成長していったことは大きな反響を呼んだ。孤児院は1979 年まで運営。1946年ブタペストに設立されたロッツィ研究所は国際的に有名な研究所となる。