運動会の後から、製作活動で風車作りが始まりました。
風車作りは工程が複雑で、
最後はペンチをつかって針金を巻いたりするので、
年中児と年長児が作れることになっています。
年少児は、風車をもって走る人たちが羨ましくて、
じーっと見つめています。
「ぼくもつくりたい」「わたしもつくりたい」
という年少児には、
「つくってあげようか?」と
大きい人たちが声をかけてくれます。
深草こどもの家は、年少児から年長児までが
1つの部屋で一緒に生活しており、
自由な時間がたっぷりあるので、
どの人がどんなことに困っているのか、
また、困ったときには誰に助けを求めればよいのか、
お互いのことがよーくわかるようになります。
ある日、まだまだ幼い年中児の男の子に
もっと小さい年少児の男の子がお願いしました。
「つくってほしい」
年少児が答えると、
まだ登園カバンを背負ったままだった年中児は、
「まってな、いま(出席カードに)シールすぐはって、つくってやるからな!」
と言いました。すこし頬が赤くなっています。
大きく息を吸って作り始めた年中児の横に、
年少児が嬉しそうに座ります。
「なにいろがすきなん?」
何度も聞いてあげながら、風車が完成しました!
昨日自分のために作ったときよりも、テキパキと作っています。
完成した風車を手に、年少児は大喜びで園庭へかけていきました。
作ってあげた年中児は、ぐっとお兄さんの顔をして
走っていく年少児を見つめていました。
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