17.02.21

園の日常

突然の別れ

文:長谷川美枝子

名前をつけて可愛がってきた、
インコの「らずみちゃん」が亡くなりました。
こどもたちは悲しみでいっぱいです。
一番小さい3歳児は
「なんでうごかないん?」
「わかった!せんせいバンドエイドはったらええ!」
「ちょっとくすりもってきて!」
と、一生懸命に言ってきました。
死と向き合って、ビックリしている様子です。
ここは、しっかりとしたお別れが必要です。
らずみちゃんへ手紙を書く用紙を出したら、
たくさんのこどもが書きました。
さきほどの3歳児も「かく!」といって
何やらぐるぐるとえんぴつを動かし
手紙入れにいれました。
文字を書くのが難しい子どもは「せんせいかいて」と言って、なんて書こうかすごく考えました。
自分の知っている語彙を最大限に使って気持ちを表現しています。
午後、手紙とお花を添えてらずみちゃんを天国へ送りました。一人ひとり手を合わせてお別れしました。
次の日の夕方、話を聞いた小学一年生がお墓参りに来てくれました。
まだ名前の無かったにインコに名前を付け、
鳥かごに名札をつけたり、写生したりしていた子の一人なので、
悲しみもひとしおでしょう。
そして週末、小学生クラスの日にはたくさんのこどもたちが
らずみちゃんの死を知ってお花を摘んでお墓参りをしてくれました。
ここは特別決まった宗教はありませんが
「死」という特別な場面に出会ったこどもたちから
実に神聖なものを感じます。そして、
別れの儀式は残された者にとって、とても大切なことだと思いました。

生きものを愛でてきたこどもたちは、愛情いっぱいの手紙をかいてらずみちゃんを送りました。

 

 

引用元;
https://www.facebook.com/fukakusakodomonoie/posts/637080086480134