深草こどもの家を未来につなぐ
2019年1月、長年の実績が認められて、学校法人設立に向けて京都府との協議を開始することができました。もう何十年も新設の学校法人幼稚園が京都市にできていないことを鑑みると、京都コースと深草こどもの家の価値を認めていただけたことを大変有難く思います。
しかし、学校法人化を実現するためには、乗り越えなければいけない最後のハードルがあります。 土地の整備と新園舎建築です。実現するための目標金額は最低 2 億円。今までみたこともない数字に直面し、目を背けたくなる気持ちに抗いながら、目標達成に向けて、2020年秋、事務局が発足しました。
今回募集する寄付の概要は、以下の通りです。
約2億円
※実施設計の状況により変更する場合があります。
・土地整備工事費用
・既存園舎の取り壊し費用
・新園舎の建設費用(設計料等を含む)
・仮園舎にかかる費用(賃料、引越し費用等を含む)
・事務局運営、広報活動の諸経費
・そのほか上記の実施に必要と思われる費用
※費用の内訳は概算費用が算出され次第公表します。
2021年7月~2026年3月末頃まで
※寄付の状況によって変更される場合があります。
・京都地域創造基金(公益財団)を経由した寄付となります。
※個人には税制優遇あり、法人は損金算入可能。
税制優遇について(京都地域創造基金)
・寄付者への特典あり。
寄付者特典
近年、国内外の著名人がモンテッソーリ園出身であることが知られ、世間から注目を集めています。モンテッソーリ教育を実践する幼稚園は少なくありませんが、京都コースは深草こどもの家の開設以前からモンテッソーリ教師養成に取り組み、約1800人以上の教育者を輩出してきました。モンテッソーリ教育理論とその実践を同時に学ぶことができ、自然豊かな環境のもとで、毎日様々な発見をするこどもたちの姿を肌で感じながら学ぶことのできる施設は、国内では類を見ません。幼児教育と教師養成。40年かけて育まれてきた特別な環境を、これからも持続していきたいと考えています。
園舎の建つ場所は、大岩山のふもとで傾斜がきつい場所があるため、安全性のためには擁壁(斜面崩壊を防ぐためのコンクリートによる補強壁) が必要となり、大掛かりな土地整備工事をしなければなりません。現在、すでに土地調査・新園舎計画を進めており、詳細な費用算出まではさらなる調査が必要ですが、約2億円という金額は少なくとも必要となる見込みです。最終目標額が定まらない状況ではありますが、先行して寄付募集を開始いたしました。
学校法人が実現することで、以下のようなメリットがあります。
・新園舎に生まれ変わり、持続可能な体制が整備されます。
・国からの補助金や寄付といった財源が確保できるため、経営が安定します。
・許容範囲を超えて断らざるを得なかった入園希望のこどもや受講生の受け入れ枠を拡大できます。
学校法人化実現後の財務予測を公開します。
・モンテッソーリ教育教師養成コースの受講者数が全国トップクラスである事
・他園と競合しない立地で今後も園児の申込みが見込める事
上記を根拠に毎年黒字で、かつ、補助金収入という新たな財源が確保できるため、経営は安定化する見込みが立っています。費用の一部を私学共済からの借入で賄う予定ですが、年間のキャッシュフローは安定する見込みのため、数年で返済ができる予測をしています。
土地造成に巨額の費用がかかるとのことですが、移転を検討しないのですか?
幼稚園設置基準の原則には「半径1km以内に幼稚園がないこと」とあります。深草は他園と距離があり棲み分けができているので、競合が少なく、運営の安定化も見込めます。また試算によると移転案の方が高額になる可能性が高いです。何より、豊かな自然環境をこどもたちに提供できることが深草の魅力だと考えています。
学校法人化せずに維持することはできないのですか?
現在の認可外保育施設には財源に限りがあります。安定的な運営体制をつくるべきです。学校法人化により、補助金収入、園児や教師の受入人数拡大による事業収入の増加が見込めるため、学校法人化は、園を長期的に維持するためには必須だと考えています。
寄付が集まらなかった場合はどうなりますか?
皆様からの貴重なご寄付を無駄にしないため、万が一ご寄付が集まらなかった時の対応策も準備しています。
寄付による税制優遇などはありますか?
今回のご寄付は、「京都地域創造基金」という公益財団を介し学校法人設立準備会が受け取ることになります。基金から設立準備会が助成金というかたちで寄付を受取ることで、寄付者には、税制優遇があります。個人の場合、寄付額の最大約5割が還付されます。法人の場合、寄付金は損金算入が可能です。税制優遇を受けることで、個人の場合、最大5割が還付されます。
(例)10万円の寄付 ➡ 実質約5万円で10万円の寄付が可能(諸条件があります)
ご希望の方にはオンラインで説明会を開催します。双方で納得いただきながら、疑問の有る方、ご不安な方お一人お一人にご説明させていただきます。以下より、お申込みをお願いします。
オンライン説明会募集ページ決済ページ(京都地域創造基金のサイトに遷移します)にて、手続きをお願いします。 ※説明会に参加せず、すぐに寄付していただくことも可能です。
すぐに寄付する(京都地域創造基金へ)税制優遇や寄付者特典不要で、すぐに寄付いただける方は、以下にお振込み下さい(ブログ等で学校法人化の進捗報告は必ず行います)。
プロジェクトの進捗や詳細は、随時メールでご報告させていただきます。SNSでも情報を発信していきますので、フォロー・情報拡散で応援をお願いします。
メールマガジンに登録する(月1回配信予定)以下のような特典をご用意しております。詳細は決まり次第発表させていただきます。
深草こどもの家園長/京都コース主任
京都モンテッソーリ教師養成コース委員長/JAM理事
東海学園大学名誉教授/医学博士(元京都大学病院医師)/深草こどもの家卒園生保護者
深草こどもの家保育主任/京都コース講師/JAM常任理事
亀田平和の園保育園園長/JAM理事(北陸支部長)/京都コース講師
京都コース講師/福井県保育士会元会長/瑞宝単光章受賞者
宮津暁星幼稚園園長/京都コース講師
東大寺福祉療育病院小児神経科医長/深草こどもの家卒園生保護者
鶴美佐子、中村奈緒
日本モンテッソーリ協会(学会)会長
深草子どもの家が学校法人化に向けて歩みを進めている。この伝統あるモンテッソーリ園は、1979年に産声を上げた。初代園長赤羽恵子先生はドイツで学び、その教育方法で多くの卒園児を世に送り出してきた。彼らの多くは、今、社会の中枢で主体的に自ら考える人になっている。
今、時代は、詰め込み型の画一教育ではなく、自由の中で主体的に学ぶ教育を必要としている。それは、文科省が推進するアクティブラーニングにもつながるものである。その先駆けというべき教育を行ってきた深草子どもの家は、これからも教育を引っ張っていく中核的存在である。この様な施設こそ、学校法人となり、存続することが必要である。関係機関等、多くの方々のご支援を切に願うものである。
日本モンテッソーリ協会(学会)前会長
/青山学院女子短期大学名誉教授
赤羽惠子先生によって設立された「深草子どもの家」は40年以上にわたって日本におけるモンテッソーリ教育の指導的拠点として知られています。その豊かな実践と経験を踏まえたモンテッソーリ教師養成コースはこれまで多くの人材を世に送り出し、わが国のモンテッソーリ教育の発展普及に貢献しております。 この度、「深草子どもの家」は京都府の助言により学校法人化の認可取得のための申請を行うことになりました。そのためには園舎の全面的な建て替えが必要となり、多額の費用が見込まれます。本事業の目的達成のために格別のご支援ご寄付を賜りますようなにとぞよろしくお願い申し上げます。
ドイツ・ミュンスター大学名誉教授
赤羽惠子先生がドイツでモンテッソーリ教育を学んで以来、ドイツと日本のモンテッソーリ教育は、約60年にもわたって特別に良好な関係を築いてきました。私は改革教育とモンテッソーリ教育に関する研究のため日本に滞在した際、京都の深草こどもの家と京都コースを見学し、素晴らしいモンテッソーリ教育実践を実際に目にしました。
マリア・モンテッソーリ(1870-1952)の教育学は、深草こどもの家で非常に模範的な方法で実践され、国際的な原則に基づいた高度な演習や日本に合わせた教具などの創造的な開発によって充実していると確信しました。これには、小さな子どもに自然を紹介することも含まれます。深草こどもの家の周辺は豊かな自然に恵まれ、自然に触れる機会が多くあります。教育は異年齢混合のグループで行われます。特に注目に値するのは、教師がこども自身の「私が自分でするのを手伝ってください」というモットーに則る姿勢です。モンテッソーリ教育は、ここでは就学前の知的訓練プログラムとしてだけでなく、あらゆる面でこどもたちの人格形成を支える包括的なプログラムとして理解されています。
子どもたちは未来の重要な中心的存在です。彼らは、ますます「一つの国」に成長しているこのグローバルな人類の生活、多様性、世界環境に備える必要があります。そのためにモンテッソーリはコスミック教育というコンセプトを発展させました。それは平和教育であり、ESD(持続可能な開発のための教育)の先駆けです。子どもたちの成長を支える場である京都コース・深草こどもの家が学校法人化し、未来の子どもたちのために開かれることを心より願っております。(訳:長谷川美枝子)